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STORY

夢の詰まった大切な場所

2019年一軒の元豆腐屋工場の廃墟が突然私の手元にやってきた。そこからストーリーは始まった。

ここではオープンに至るまでの歴史を一部始終書きたいと思う。

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下田ハウスと出会う前、僕らは仲間と週末になると

伊豆へ車中泊で釣りに来ていた。

約3時間かけて通いそしてこんなことを口癖のように言っていた。

『 伊豆に家ほしいよなー 』

そんなある日、突如として信じられない話が舞い込んできた。

遠い遠い親戚からの相続物件の話だ。

場所は下田、それだけ聞くと最高じゃないか。

とその時は心が躍ったのを覚えている。

物件を内覧に行くと夢とは違う予想を超える廃墟の豆腐工場

一階部分は豆腐製造の機械に二階三皆は残置物とゴミで山盛り。

おまけに雨漏りがひどく天井は抜け落ち床は雨で腐っている。

さすがにこれは手のつけようがない。とその時は感じた。

この場所を引き受けるか、しばらく悩んだ。

膨大なお金と時間がかかることは必然であったからだ。

でもそこに一筋のワクワクと光を感じた。

決断したのだ。

ここを直して生き返らせよう!!

お金なんか気にせず仲間たちが自由に使えて

ロマンを語れる。そんな憩いの場を作ろう!

ただ、思い立ったのはいいけれどこの家に入ることすら躊躇する

くらいの物件。中は油の腐った匂いと雨漏りからくる酷いカビの匂い。

片付けからのスタートだ。残地物をまず撤去する。

とてもやりきれない量のゴミだったので

業者に見積もりをとってみた。300万。。。

そんなお金はない。心を決して自力でやることを決心。

ただその頃はサラリーマンだったし時間は週末のみ。

仕事中もこの家のことばかり頭にあった。

そして一人の友人のRさんに声をかけてみた。

「こんな場所をつくりたいんだよ。手伝ってくれない?」

すると、軽く「いいよ!一回行ってみたい」

ここからが長い長い僕らの戦いの始まりだった。

最初にRさんが来た時に

「これ、まことさん300年かかるよ」その一言は今でも忘れない。笑

そしてコツコツと週末の度に片付けていると、一人、また一人と

手伝ってくれる仲間が増えてきた。

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その頃に開設したSNSのアカウント名が下田ハウスだ。

特に考えず、完成したら変えようと思ってつけた名前だった。

その名前もいつしかみんなに愛着が持たれていた。

そして残置物の撤去だけでも膨大なお金がかかり

資金が底をついた。そんな中、仲間が集まり

クラウドファンディングをしてみたらどうか?

という意見が上がった。すぐさま決意。

ビジョンを取りまとめ発信。

ありがたい事に全国から30万円ほどお金が集まった。

支援してくれた皆様への感謝は一生忘れられない。

その資金は、資材の購入や雨漏りの修理に当てさせていただいた。

雨漏りがなくなり片付けやリノベーションも加速。

幸い、友人や知人に職人が多かったのもあり、ビジョンに賛同してくれた仲間が材料費のみの無償で色々協力してくれた。

材料ですら現場から余ったものを調達してきてくれたのだ。

そんな週末を繰り返しながら日々は1年、2年と経っていった。

初めて電気が通った時は本当に感動したし、

蛇口から水が出た時も本当にうれしかった。

少しづつ少しづつ"家"になってきた。

その頃になると、たまにみんなで集まって夜には宴会をした。

思い描いたビジョンが少しづつ現実になってきたのだ。

ある程度、家が形になってきた時に私は様々な理由から

18年勤めた会社を脱サラした。

2023年に入り下田に移住してからさらにリノベーションを加速。

この場所を伊豆に遊びに来るみんながお金なんて気にせず

ゆるく帰ってきたと思えるような家として

使ってもらえるように正式にオープンすることを決意。

そして現在に至る。

車中泊も楽しいけれど

釣り人やサーファーが

下田に来たら夜はここでゆっくり疲れを癒やし、

ロマンを語らい、笑い

元気を充電して帰ってもらいたい。

​それがここを作り込んだ私、仲間たちの願いだ。

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下田ハウスの軌跡...

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